北向きの部屋にいると病気になりやすい?日当たりの確保が病気回復には大切!?
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北向きの部屋は日当たりが悪いの?!
北向きの部屋は、一般的に日当たりが悪いと言われています。本当にそうなのでしょうか。日当たりは、日照時間で表す事が出来ます。北緯35度で障害物の影響を考えない場合、壁面日照時間は下表のようになります。
夏至 春分・秋分 冬至
南面 7時間 12時間 9時間30分
北面 7時間30分 0分 0分
東面・西面 7時間15分 6時間 4時間45分
南東面・南西面 8時間 8時間 8時間
北東面・北西面 6時間30分 4時間 1時間30分
南向きは、春・秋には約12時間です。それに比べて北向きの日照時間は、春・秋・冬でほぼありません。ただし、夏はどの方角もほぼ同じ7時間程です。つまり、北向きの部屋は、夏以外はあまり生活空間としては好ましくない事が分かります。東洋医学では、少年期は東向き、青年期は南向き、壮年期・老年期は西向きが良いとされています。個人的には、日が当たる部屋であれば、どこでもよいのではないかと思っています。日当たりの面に視点を置けば、南東や南西は均等に日が当たるので、理想的かもしれません。日当たりが良くないとカビが生えやすいので、北向きの部屋で過ごす時は、湿度にも注意が必要です。窓の結露や人間の汗などの水分があると、カビが発生しやすくなります。カビを発生させないためには、清掃が必要な事はもちろんですが、定期的な換気が大切です。北向きの部屋は、夏以外の季節には日が当たらないため、東・南・西側に窓がない部屋は、夜になると、室内がひんやりしてきます。その部屋で7~8時間就寝していると、体調を崩しやすくなります。数日程度過ごす分には全く影響は出ませんが、早い人では数か月で影響が出てきます。そのため、病弱な人や基礎疾患がある人には不向きな部屋と言えます。真北ではなく方角に少し傾きがある部屋は、多少日が入りますので温かみがあると思いますが、東・南・西側に窓や通気出来る場所のない部屋は、基本的に同じです。
北向きの部屋は暖房をしていても寒い?!
北向きの部屋は、夏を除くとひんやりします。暖房をしていても南向きの部屋とは暖かみが違います。南国ではそんなことはないと思いますが、私が暮らす東京では、室温以上にそのことを体感します。その要因は様々あると思いますが、一般的に言われている事は、
1.断熱と日射熱制御を考慮した温熱性能
が考えられます。日照が良い部屋では、部屋の外へ逃げる温度を上回る熱量がありますので、室温が上がります。一方、北向きや曇りの日では、部屋に入る熱量がほぼありませんので、ひんやりします。また、
2.コールドトラスト現象
が関与していると考えられます。寒い時期は、北側の壁や窓が冷えます。冷えた窓に、室内の暖かい空気が触れることにより、室内は急速に冷やされ、対流で下方へと空気が流れていく現象が起こります。その現象を、コールドトラスト現象と言います。その結果、足元の室温が下がります。暖房を使用しているのに足元が冷え、そのうち全身に寒さを感じるようになるのは、そのためです。床の上に座っている、床の上に布団を敷いて毎日就寝すると、影響を受けます。そのほか、様々な方向から検証されています。北向きの部屋は、日当たりだけではない理由で寒さを感じやすい事がわかります。当院に来院される患者様の話を伺っていると、冬でも暖房をしないという人が数多くいらっしゃいます。当院で行っているコロナ後遺症治療を受療している人の日常生活データを見ると、暖房をしていない人がとても多いというアンケート結果が出ています。都市部の人は冬季の冷えに無頓着な人が多く、北向きの部屋で過ごしているにもかかわらず、気が付かないうちに冷えていることが多いようです。日光は、生命体に力を与えます。身体に命を吹き込むためにも、太陽の光は大切です。
北向きの部屋で生活していると体調を崩しやすい?!
北向きの部屋は、基本的に居住空間には不向きです。例外として、仕事や読書を短時間する時、夏の日中という短期間であれば、室温が高くなりにくいため、風通しが良ければ、問題ないと言えます。その他の時期は、日が当たりませんので、体温維持に体力を消耗し、少しずつ内臓の負担が大きくなります。もともと体温が高く丈夫な人や毎晩飲酒出来る体力がある人はあまり影響を受けない傾向にありますが、日常的に運動せず、体力もあまりない人が毎晩7~8時間北向きの部屋で就寝していると、徐々に体温が下降して来ます。40年に及ぶ臨床経験から、北向きの部屋で就寝している人に、次のような印象を持っています。
1.乳幼児の場合 おねしょをする回数が多くなる
2.小学生の場合 夜尿症を発症しやすくなる
3.中高生の場合 どことなく元気が出ない状態になる
4.妊婦さんの場合 逆子になりやすく、出産が困難になる場合がある
5.癲癇(てんかん)のお子さんを持つお母さんに妊娠中の生活を聞くと北向きの部屋で暮らしていたという話を良く聞く
6.高齢者の場合 腎臓病を患う恐れがある
全世代に影響を及ぼしていると認識していますが、特に小児、妊産婦や高齢者は、注意が必要です。
詳しくは、JIJICO内にあるコラム「日当たりの悪い寝室で寝ていると体調不良になる?理想的な寝室の環境とは!?」をご参照戴きたく思います。また、東洋医学に基づく子育てにご興味がある人は、お母さんのための子育て学をご覧願います。
北向きの部屋で就寝していると低体温になる? その対策は?!
北向きの部屋で寝ていて体調を崩している人は、体温が低くなっている印象です。体温は37.0℃が理想的です。しかしながら、36℃台の人が圧倒的に多いと思われます。臨床経験上、体温と体調を照らし合わせると、下記のような関係性があると考えています。
37.0℃~36.6℃ 健康的な状態
36.5℃~36.1℃ 内臓の機能が低下していて肉体疲労を感じやすい状態
36.0℃~35.6℃ 常に体調不良を感じ病気を発症しやすい状態
35.5℃~35.1℃ 内臓に不調があり疾患が潜んでいる状態
35.0℃以下 免疫力が低下しており感染症を発症する恐れがある状態
北向きの部屋を何年も寝室にしていると、健康な人でも、徐々に体温が36℃台から35℃台になるように感じています。40年に及ぶ臨床経験から感じる個人的な見解ですが、北向きの部屋で暮らす期間が23年以上だと体調不良を感じ始めるようです。睡眠不足、過労や過飲食など体に負荷のかかる生活が重なると、症状を感じるまでの期間は短くなります。
23年という期間は、不摂生が
1つ加算されると17年
2つ加算されると13年
3つ加算されると7年
4つ加算されると3年
5つ加算されると1年~3か月
に短縮されます。いずれも、北向きの部屋で生活している事が共通点です。体調不良を感じ始めると、体温が徐々に低下してきます。体温が常時34℃台の人は、症状に応じた専門医の受診を検討する事も選択肢の一つでしょう。北向きの部屋で暮らす環境をすぐに変更出来ない人は、体調を維持するための対策が必要です。
1.窓に断熱材を貼る
2.窓の冷気を防ぐためカーテンを二重にする
3.フローリングの際全面に畳または絨毯を敷く
4.床から伝わる冷気を避けるため就寝時はベッドなどを利用する
5.冬季はエアコンを付けて寝ると喉が渇く・痛くなるなどを生じやすいので 就寝時にはオイルヒーターを活用して室温を10℃以上に保つ
6.寝具は多めにして暖かい素材の敷毛布を活用する
7.頭を北向きにして頭の部分には衝立(ついたて)をするなど冷気が来ないようにする
その他、住居環境に応じた工夫をして、体調の維持に役立てて戴きたく思います。
低体温の改善に鍼灸治療や養(よう)正(せい)治療は最適です
体温が36℃以下の人は、体調が不良だと感じている人が多いようです。35℃前後の人は、手足が冷たく、自分は冷え性だと感じています。34℃台の人は、体温維持に相当苦労している印象です。北向きの部屋での生活を含めた生活全体を見直す事により、体温の低下を防ぐ事が可能です。住居環境をすぐに変更出来ない人は、体温の上昇を目的とした行動様式が必要です。
1.毎日運動する
1)毎朝5分程度起床後に運動する
2)週に1回90分程度の運動をする
2.服装に注意する
1)厚手の服(部屋着・寝間着を含む)を着る
2)靴下を履く
3)室内ではスリッパを履く
3.室温に注意する
1)夏は室温が28℃以下にならないように注意する
2)冬は暖房を活用して23℃を下回らないようにする
4.日光浴をする
1)一日10分程度屋外で過ごす
2)休日にハイキング 登山や海水浴などして日に当たる時間を作る
5.飲食物に注意する
1)冷やした食べ物 冷やした飲み物や氷を入れた飲み物を避ける
2)温かい物を食べるように心がける
3)刺身や生野菜等消化に負担がかかる食べ物は少なめに取るよう心がける
以上のような生活を心がけることにより、体温の低下を防ぐことが出来ます。清野が呼称する養正(ようせい)治療は、日常の適正な生活です。詳しくお知りになりたい人は、清野鍼灸整骨院ホームページ[くらしと養生]をご参照戴きたく思います。
日常生活を見直しても体温の上昇が難しい時は、鍼灸治療や瘀血治療をしてみて戴きたく思います。内臓に疲労があり、体温維持が困難な人には、灸治療や瘀血治療が有効です。体質改善が可能な東洋医療を是非ご利用戴きたく思います。鍼灸治療をご希望の人は、お近くの鍼灸院か鍼灸師が勤務している医療機関にお問い合わせをお願い致します。
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